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1983年8月 4日 (木)

(株)ミツウマ[小樽市|札証 5141]/北海道ミツウマ販売(株)[札幌市]

ゴム靴のミツウマ倒産 関連3社も 負債総額は203億円 輸入物に押される

【小樽】ゴム長靴メーカーでは全国最大手のミツウマ(本社・小樽市奥沢四ノ二六ノ一、資本金三億円、吉村昭広社長)は四日までに札幌地裁小樽支部へ会社更生法の適用を申請、事実上倒産した。同日午前十一時には同支部から財産保全命令が出された。民間の信用調査機関、東京商工リサーチ小樽支店、信用交換所道支社によると、負債総額は八十二億四千七百万円、またミツウマの子会社、北海道ミツウマ販売(本社・札幌市、負債額二十七億円)は、札幌地裁で同十時に会社更生法による財産保全命令を、トリオン(本社・東京、同三十九億円)、ミツウマ販売(同、同五十四億円)は東京地裁で同時刻に自己破産宣告を受け事実上、それぞれ倒産した。関連三社を合わせた負債総額は二百三億円に上る見込みで、本道関連では一昨年十一月の北炭倒産以来の大型倒産となった。

 

「北炭」以来の大型

ミツウマはゴム長靴メーカーのしにせとして海外にも製品を輸出するなどの業績を挙げていた。しかし、ここ数年は、ゴム履物業界の過当競争、原料高や消費不振、暖冬などが響く一方、韓国や中国産の低価格製品が市場参入し、シェア拡大を図れず、営業成績は不振に陥っていた。ミツウマの五十七年十二月期決算で、売上高七十五億四千万円(前期比四・二%減)、経常利益一億二千七百万円の損失(前期二億三千万円損失)、当期利益は七千三百万円の損失(同八千二百万円の損失)を計上。二年連続の赤字決算となっていた。

このため、同社では、採算性の高い婦人用カラーブーツやスポーツシューズの増産に力を注ぐ一方、輸入物に押されている二千円以下の農作業、工業用の作業靴の生産を切り捨てるなど、合理化による体質改善を打ち出していた矢先だった。

こうした中、多角経営を目指すために設立した婦人靴の卸会社、トリオンが五十五年、ブーツの在庫を大量に抱え、ミツウマから六億七千八百万円の資金援助をしたが、この貸付金がこげつき、経営状態が一気に悪化した。今年に入っても売り上げは不振を続け、前年対比では一一%減。一月には子会社の道南漁業資材(本社・函館)を身売りする計画を立てたが不発に終わり、三月には約一億円の支払手形を書き換えるなど資金繰りが一段と苦しくなっていた。

 

連鎖倒産が心配

本道を代表するゴムメーカー、ミツウマ(小樽市奥沢四ノ二六)の事実上倒産が伝えられた四日、本社工場内では従業員の間に動揺が広がり、役員らが事情説明に当たって懸命に「みんなで力を合わせ、これからの展望を開こう」と、説得に当たっていた。同市の経済界を代表する企業のひとつだけに、経済界や行政機関の間にも衝撃が走り、関連倒産を懸念する声が早くも出始めた。

一方、小樽市役所や市内経済界の間にもショックが広がった。細谷同市助役は「社長が若い人に交代し、最近は好調と聞いていたが…。ともかく詳しい情報を」と深刻な表情。ある経済人は「古い企業だけに、市内だけで債権者は大小百社を超えるはずで、ミツウマ専業の取引業者も多く、連鎖倒産が心配だ。大きな社会不安につながらねばいいが…」と顔を曇らせていた。

北海道新聞
1983/08/04
http://www.hokkaido-np.co.jp/
 

フォト海道(道新写真データベース)
【写真説明】倒産したミツウマの本社=小樽 掲載 1983/08/04

 

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