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1981年5月 6日 (水)

(株)紳装[小樽市]

「紳装」ついに倒産 会社更生法の適用申請 負債27億5千万円 小樽

【小樽】道内最大手の紳士服商社、株式会社・紳装(本社・小樽市色内一、資本金四億八千万円、高木末松社長)は、六日午後、札幌地裁へ会社更生法の適用を申請することになり、事実上倒産した。民間の信用調査機関、東京商工リサーチ小樽支店によると、負債総額は二十七億五千万円に上り、本道繊維業界ではことし最大の倒産規模。全道に縫製を担当する系列企業など十二社、チェーン店百六十六店があり、大きな打撃を受けるものと心配される。

同支店の調べだと、倒産の大きな原因は無理な企業規模の拡大。四十七年の設立からわずか十年間に、全道十市町村と青森県に製造部門の系列企業十社、十一工場を設けたほか、道内はもとより本州へも販売網を広げ、合わせて二百二十店のチェーン店を組織している。しかし、過大な生産設備に売り上げが追いつかず、工場への資金投下が増大。さらに零細チェーン店への不良債権も多かった。

さらに、規模拡大に目を奪われる余り、一時的に品質管理が不十分となって不評を買ったり、最近では本州大手メーカーの既製服に市場をくわれがち。このため、五十三年決算で三十億円を超えた年商も頭打ちで、五十六年決算は逆に前年より二億円余りも減少、三十億六千万円余りにとどまった。

こうしたことから、資金繰りは五十四年ごろから大きく悪化し、取引企業、金融機関のテコ入れで手形決済を乗り切ってきた。

苦境脱出をかけて三月中旬に再建計画を決定し、役員も一新したが、企業に対する信用不安を完全に打ち消せず、需要不振も加わって大幅に落ち込んだ受注の回復を果たせなかった。加えて、債務のたな上げも不十分だったことから、一日に一回目の不渡り手形を出し、資金繰りに行き詰まった。

この間、地元小樽市、小樽商工会議所のほか、道も取引企業、金融機関への支援要請に奔走した。しかし、資金計画などに説得力を欠いたことから、幅広い支援を取りつけられず、不調に終わった。

このうち、縫製工場を運営する十社は自治体の過疎地、産炭地振興策に合わせて、現地出資法人の形で設立、操業していることから、社会的な影響は大きい。

なお、同社グループ全体の従業員は六百人、負債は七十億円前後に上る(同小樽支店)という。

北海道新聞夕刊
1981/05/06
http://www.hokkaido-np.co.jp/

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