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1981年3月24日 (火)

札幌トヨペット(株)[札幌市]

札幌トヨペット「更生法」申請 負債総額は320億円 岩沢グループ倒産第一号 道内では戦後最大

前道経営者協会会長の岩沢靖氏(六一)による大がかりな株式投機失敗に伴う巨額な損失の一部を背負い込んだ形で経営危機に陥っていた岩沢グループの中核企業、札幌トヨペット(本社・札幌市豊平区、岩沢靖社長、資本金二億円、従業員千五十人)は二十四日午後、札幌地裁に会社更生法の適用を申請、同日、財産保全命令が出されて事実上倒産した。負債総額は三百二十億円。同グループ(五十二社)での倒産はこれが第一号であり、しかも最右翼の同社が破たんしたことは岩沢グループの屋台骨の崩壊と受けとめられ、グループ内企業や関連企業への波及が心配される。岩沢氏自身も特別背任容疑で刑事責任を追及される恐れもあり、同氏の株式投機の代償はあまりにも大きかったといえよう。同社は今後営業を続行、同地裁管轄下の更生計画に基づいて再建への道を目指すが、更生手続きの開始決定、再建計画の着手までには曲折も予想される。また、同社倒産の負債額は道内では戦後最大の規模、誠備グループによる株仕手戦のからみでは、この二十一日に七百三十億円の負債を抱えて倒産した大阪証券信用(本社・大阪市)に続く第二号となる。

「信用不安に屈す」 関連企業への「連鎖」示唆 加清副社長

同地裁に会社更生法申請のあと、札幌市・道経済センターで記者会見した加清準・同社副社長、水原清之・同社顧問弁護士によると、負債総額のうち、半分近い百五十三億円は岩沢氏が西華産業株など一連の“誠備銘柄”の仕手株を買い集めるために、株を担保に外国銀行十二行から融資を受けた約九十億円や、その他国内の生命保険、損害保険会社などから、融資を受けた債務を同社が保証しているもの。

さらに同副社長は「外国銀行から借り入れたもののうち、二十四日決済の四億千六百万円の手形の支払いが出来なくなったうえ、金融機関による手形割引拒否など信用不安が広がったため、法的救済措置に訴えた」としている。

更生計画の見通しについては、同副社長は今後もトヨタ自販(本社・名古屋市)の協力を要請していくとともに、実質債務は二百億円程度に縮小することが見込まれるため、営業利益の中から、十年間ぐらいの間に債務を弁済できる―としている。

また、岩沢氏に融資した外国銀行は、米国のシアトル・ファースト・ナショナル・バンク、バンク・オブ・アメリカなどで、都銀の東海銀行(本店・名古屋市)があっせんしたものであり、昨年五月以降、急速に増えている。

申請を受けた同地裁は今後、債権者の調査などに着手、順調にいけば、五月末か六月初めには更生法適用を決定し、管財人が選任できる見通しである。

同社の下請けなど、関連企業は札幌市内を中心に七十九社を数えるが、同副社長は「この中で、二、三社はご迷惑をかける事態も―と憂慮している」と連鎖倒産の恐れがあることを示唆した。

同社は三十一年五月の設立で、道央地区(石狩、空知、後志、日高、胆振)を販売エリアとし、トヨタ系ディーラーでは道内トップクラス。ここ十年以上、黒字経営を続け、五十五年三月期決算では売上高二百三十三億円、経常利益二億五千二百万円、当期利益一億七百万円。従業員千五十人。

なお、道内の企業倒産は五十一年十一月の不動産業、ユー・アンド・アイ・マツザカ(負債額百十二億円)がこれまでの最高。

北海道新聞
1981/03/25
http://www.hokkaido-np.co.jp/
 

フォト海道(道新写真データベース)
【写真説明】ついに会社更生法申請に追いこまれた札幌トヨペット本社=24日午後7時50分 掲載 1981/03/25

 

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