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1978年6月23日 (金)

木村海産(株)[岩内町]

カズノコ生産の大手 木村海産(岩内)が倒産 負債総額36億円 200カイリ関連で道内最大

【小樽】カズノコ専業では全国トップクラスの水産加工業者・木村海産会社(後志管内岩内町、資本金三千万円)は二十三日午後、二回目の不渡り手形を出し、事実上倒産した。民間の信用調査機関・東京商工リサーチ小樽支店の調べでは、負債総額は、三十六億円を超えるものとみられる。二百カイリの思惑から高価な輸入原卵を大量に購入したものの、消費者の魚離れなどのため市場価格が予想ほど上がらなかったことが大きな原因で、二百カイリ関連倒産としては道内最大。また今年に入ってからは、四月の松岡満グループの負債額八十三億円に次ぐ道内二番目の大型倒産となり、本道水産加工業界に大きなショックを与えそうだ。

同支店によると、同社の前身は「木村商店」で、二十九年に創業。身欠きニシン製品の加工と魚カス製造などを行って来たが、四十五年ごろからカズノコ製造に主力を注ぐようになり、四十八年八月に現会社を設立した。カズノコ生産が金額的には全生産量の九〇%を占めるカズノコ“専業”企業。五十一年七月決算では、千二百五十トン、五十二年同では九百五十トン製造し、全国の年間カズノコ生産量一万二千トンの約一割を生産する最大手となった。五十二年決算では年商五十八億八千万円を上げ、今期は、昨年八月からこの四月までに四十五億円を売り上げている。

つまずきの発端は、四十八年と五十一年の二度にわたる設備投資。総額二億六千万円をかけて冷蔵庫や資材倉庫を設置したり、加工場を増設して、増産体制をとってきたが、五十一年後半からカズノコ相場が低迷し、在庫がかさむようになった。そこへ、二百カイリ問題の発生。二百カイリ以後の市場価格上昇を見越して、昨年春、高価な輸入原卵を大量に買い込んだが、以前から在庫が多かったので持ちこたえられなくなった。

昨年七月には、換金策のため、通常出荷時期より三カ月も早く本州方面へ二百六十トンを出荷したが、相場が低い時期のため一億五千万円余の欠損を生じた。さらに出荷ピークの同十月から十一月にかけては、輸入ものが予想以上に出回ったことと、二百カイリの原魚高騰から消費者の魚離れが激しく、市場価格は予想を大きく割り込みさらに五億円の欠損が出て、累積赤字は六億五千万円となり、経営危機が表面化。同社全出荷量の六割を取引し、従来から同社の支援に努めていた大都魚類(本社・東京)も、支援を打ち切ったため不渡りを出した。

負債総額は、取りまとめ中だが、融通手形など約三十六億円余に上る見込み。債権者は主に札幌と本州の企業。また、今回の事実上の倒産で、関連水産加工会社二社(どちらも同町内)の連鎖倒産も心配される。全国のカズノコ相場は、同社と留萌市内三社、後志管内古平町一社の道内五社で左右しているが、同社倒産で、相場の混乱も予想され、影響は多方面にわたると思われる。

北海道新聞
1978/06/24
http://www.hokkaido-np.co.jp/

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