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1975年1月 4日 (土)

大山産業(株)[札幌市]

大企業の横暴?カネ払えない?マンション不況 札幌で業者倒産

マンション不況が深まっている札幌市内で、完成済みの賃貸マンションの工事代金支払いをめぐって施工主の有名不動産業者と工事請負の大手建設会社との間に紛争が生じ、マンションを差し押えられた業者側が会社更生法適用を申請するという倒産劇が起きた。建設会社側は「代金を支払ってもらえればいつでも建物を引き渡す」としているが、不動産業者側は「大手会社の横暴だ」として、逆に損害賠償請求訴訟の構えをみせるなど、波紋を広げそうな情勢だ。

工事代金めぐり建設会社が差し押え 施工主賠償訴訟の構え

紛争を続けているのは、札幌市中央区南六西九、不動産業「大山産業」(資本金三千二百万円)と建設大手の「三菱建設」(本社・東京)の両社で、大山産業は四日、札幌地裁に会社更生法の適用を申請、六日、同地裁の財産保全命令が出されて事実上倒産した。

大山側の話によると、会社更生法適用申請に追い込まれた直接の原因は、一昨年六月、三菱建設の請負で社屋に隣接して着工した十階建て総戸数百八戸の賃貸マンション“グランド・マンション・大山”を、三菱建設が不当に差し押えたため、資金調達が不可能になったこと、とされている。同社の説明では、同マンションの総工費五億四千五百万円のうち、上棟時までに支払い済みの一億五千万円を除く残金は、昨年五月末の完工予定時に支払う―との契約を交わしていたが、工期が遅れ完成が同年八月末に延びた。このため、両社間の再度の約束により残金支払いも、八月末にすることで資金調達のメドをつけていたが、三菱建設側は八月末ごろ、工事が完成していないにもかかわらず、突然、マンション敷地の仮登記をし、同時にマンションに対する立ち入り禁止の仮処分を札幌地裁に申請、九月下旬に仮差し押え処分を取り、十一月には競売を開始するなど、一連の“不当な処分”を行い、このため、マンション賃借申し込み者約五十人からの入金が不可能となったばかりでなく、メドがついていた銀行筋からの約七億円の借り入れの道が閉ざされた―としている。

これに対し、三菱建設側は「工事がほぼ完了したので、八月末に残金を支払ってもらえるかどうか打診したが、確答が得られず、銀行の(融資)証明もなかった。そのまま完工して、残金が支払われないで占有される恐れもあったため、財産保全に踏み切った」(矢吹徹雄顧問弁護士)とし、工事は約束通りの期日である八月三十一日に完成済みであるにもかかわらず、残金支払い能力が大山側になかった―という判断をしている。

三菱建設側によると、その後十月下旬、裁判所の立ち会いで和解のための話し合いが行われたが、不成立に終わり、十二月に入ってマンション競売の申し立てを行い、開始命令が出されている。しかし、実際には入札はこれまで行われず、三菱側は「残金を支払ってもらえれば、いつでもマンションを引き渡すことにしている」と、大山側の出方次第という構え。

一方、大山産業は「約束を守らないでいて、差し押えるなど、大企業の横車としかいいようがない。予定通りマンションが完成し、売れて行けばこんなことにならなかった」(大山社長)として、三菱建設を相手取って損害賠償請求訴訟の提訴も検討中。また、大山産業の財産保全命令が出されたことによって、マンションをめぐる権利関係は当分凍結されるわけで、この受け渡し紛争の解決にはなお時間がかかりそうだ。

なお大山産業は、財産保全命令の出た六日、四百二十万円の手形が不渡りとなったほか、次回の手形決済のメドもついておらず、現在の負債額は、同社によると約十七億円、保有資産約十六億円となっている。

北海道新聞
1975/01/07
http://www.hokkaido-np.co.jp/

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