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1974年3月 4日 (月)

(有)大西薬局[札幌市]

不況風、大手薬局を急襲 札幌 問屋、商品さらう“倒産”騒ぎで警察官出動

中小企業の“三月危機”説がささやかれているさ中、二日午後、札幌の中心街・狸小路の大手薬局が行き詰まったとのウワサが流れ、“債権者”が店内の商品を持ち去るという不況劇があった。

この薬局は、創業五十二年を誇る道内一の薬品、化粧品、ベビー用品小売店で、最近は“安売り”の店として、消費者には知られているが、無理な店舗拡張がたたり、一部では経営危機がささやかれていた。

この日は、こうしたところへ同店がある銀行に手形決済の延期を申し出たと伝えられたところから、一部の問屋が、狸小路の本店店舗から納入済みの商品を持ち去ろうとしたため、騒ぎはあっという間に拡大。他の問屋、メーカーが続々同店に押しかけ、店員の制止も聞かばこそ、次々に陳列品を運び出し、店側が警察に通報、警官一人が出動する騒ぎとなった。

結局、騒ぎは午後七時ごろには収まったものの、債権者が去ったあとの店内はタナというタナはガランとして見るも無残な光景。土曜日の午後の狸小路とあって、店先には黒山の人だかりとなったが、あっけにとられた表情の人が大部分だった。

この間、社長らの経営陣は、四日の手形決済のために奔走し、店員だけが残っていたが、あっという間の騒ぎにただぼう然。ある幹部社員は「不渡りを出したわけでもないのにこんなことになろうとは…。もっと取引先にも信頼を得ていると思っていた」と、しにせとはいえ、いったん傾きかけると手痛い仕打ちを受けるモノ不足・金融引き締め下の“不況”の厳しさにガックリ肩を落としていた。

北海道新聞
1974/03/03
http://www.hokkaido-np.co.jp/

 

大西薬局が倒産 五億円以上の負債か

薬品、化粧品類の小売店、大西薬局(本社・札幌、大西十三子社長、資本金五百万円)は四日、二回目の不渡り手形を出し、事実上倒産した。民間信用調査機関の調べでは、負債額は約五億円にのぼる見込みだが、道内有数のしにせの倒産だけに、大きな波紋を呼びそうだ。

同薬局は大正十一年の創業で、札幌・狸小路の代表的な小売店の一つ。最近では年間売上高は五―六億円と業界トップクラスの規模となり、消費者には“安売り”のほか、各種医薬相談コーナーを備えたくすりのデパートとして親しまれていた。

しかし、東京商工興信所道支社によると、経営が放漫だったのに加え、支店網拡大を急いだため、経営は徐々に悪化。特に四十六年八月、狸小路に六階建ての本店ビルを建設した後は、金利負担がかさみ、昨年来仕入れ条件が悪化したことも手伝って、行き詰まりが表面化したものとみられている。

北海道新聞
1974/03/05
http://www.hokkaido-np.co.jp/
 

フォト海道(道新写真データベース)
【写真説明】倒産した大西薬局=札幌 掲載 1974/05/09

 

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