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1970年12月 2日 (水)

茨戸観光(株)[札幌市]

茨戸ハワイランド 財産保全命令を申請“社長”つんぼさじき

十月末、資金繰りが悪化して社長が交代したばかりの茨戸ハワイランドの経営母体の茨戸観光(本社・札幌、資本金二千万円)がこのほど“現社長”が知らぬ間に札幌地裁に財産保全命令を申請、二日同地裁から財産保全命令が出された。同社はこれに続き近く同地裁に会社更生法の適用申請を出す予定。なお同社の営業は平常通り続ける。

茨戸観光は昭和三十九年、浅野工務所社長の浅野惣市氏が資本金六十五万円で設立、その後石狩管内石狩町花畔(ばんなぐろ)にホテル『白鳥閣』をはじめ温水プール、ボウリング場、パノラマ浴場などを備えた茨戸ハワイランドを総額六億円を投入して建設、昨年四月オープンした。

ところがこの資金のうち三億円が借り入れ金だったことから借金返済に追われ、このため四十二年から資金対策としてこれまで連続十一回の増資を行ない、急場を切り抜けてきたが、長期借り入れ金の返済がはじまったことし五月から極度に経営が悪化し、手形も不渡り寸前までいくことがしばしばだった。

このため、十月末、同社の役員会で浅野社長が代表権のない会長に祭りあげられ、かわって取締役の春原(すのはら)良吉氏=アカツキ交通社長=が社長に就任、再建に乗り出した。だが、この社長人事は役員会で決議したものの登記されておらず、二人の社長ができてしまった。

春原氏は社長就任後、役員の全面的協力が得られず、このため同氏は再三、辞意をもらし商法上、社長のままでいる浅野会長に役員会の招集を要請したが『過去二回いずれも流会となった』(春原氏)

こんど財産保全命令を申請したのは浅野氏で、浅野氏の話によると、春原氏が社長をやめたい意向をもらしていたので先月二十九日、春原氏の出席がないまま役員十五人のうち八人ほどが集まって役員会を開き、席上春原氏の辞任を認め浅野氏が社長にカムバックした、という。この間春原氏は健康がすぐれなかったため会社を休んでおり、“社長交代”も全く知らず、現在でも茨戸観光社長を自認しており、結果においては“二人社長”が存在という奇妙な形となった。

申請した覚えない

春原社長の話 財産保全命令を申請した覚えもないし、そういった措置は私だけしか出来ないはずだ。事実だとすれば大問題だ。

退任は春原氏の意向

浅野氏の話 春原氏が社長を退任したいといっていたのでそれを認めた。この人事を決めた役員会の日時は多分、同氏に連絡しているはずだし、この時の議事録もある。春原氏が社長就任後、振り出した手形が八百五十万円もあり、これが保全命令申請の一因となった。

北海道新聞
1970/12/03
http://www.hokkaido-np.co.jp/

 

更生手続開始(昭和45年(ミ)第7号)

茨戸観光(株)(札幌市北22条東7丁目365番地)は1月26日、札幌地裁から更生手続開始決定を受けた。

更生債権および更生担保権の届出期間(提出先札幌地方裁判所会社更生事件係)は昭和46年3月22日まで、第1回関係人集会期日は昭和46年3月26日午後1時、場所・札幌市北1条西2丁目北海道経済センター8階ホール、目的・管財人の調査報告を開き、かつ利害関係人から管財人の選任ならびに会社の業務および財産の管理に関する意見を聞くこと。更生債権および更生担保権調査期日は昭和46年5月21日午後1時、場所・札幌地方裁判所会議室。

更生会社の債務者および更生会社の財産の所持者は、更生会社に弁済し、またはその財産を交付してはならない。右弁済または財産の交付は、更生手続中においては、すべて管財人に対してしなければならない。右の者らは、右の債務を負担することまたは右財産を所持することを昭和46年3月22日までに管財人に届け出なければならない。

1971/02/02
札幌地方裁判所第二部

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