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1970年11月30日 (月)

北王興業(株)[札幌市]

“マイホーム”の夢に暗影 北王興業ピンチ 宅地分譲 三百人、頭金納入ずみ

宅地開発ブームの札幌で業界トップクラスの北王興業(資本金二千万円)が二千万円の不渡り手形を出し、経営が行き詰まった。このため同社の請け負い工事をしている宅地造成業者や地主ら債権者が手形の回収に乗り出しているが、同社の内整理により、マイホームを夢みるお客への波及が心配されている。

北王興業は昭和三十八年、札幌市新琴似地区の大地主である社長が資本金百万円で設立、昨年春から札幌市内の太平、篠路両団地で約二十一万四千五百平方メートルの用地を取得して宅地造成にかかった。この時、同社は両団地の造成費と土地買収費合わせ三億七千万円の支払い額に対し、分譲が二億円ていどしか売れなかったため資金繰りが悪化、先月下旬には札幌国税局から滞納額二千三百万円の差し押え処分を受け、経営がマヒ状態に陥っていた。

また、十一月二十五日には五百万円の不渡りを出したが、同社の工事を請け負っている菱東東亜興業(本社札幌)がこれを買い戻してピンチを脱した。しかし十一月三十日にはさらに二千万円の不渡り手形を出したことから筆頭債権者の菱東東亜興業をはじめ、同社に土地を売却した地主五人が協力して手形の回収に乗り出し、すでに一日正午現在、千四百万円を回収した。

造成工事の終了した太平、篠路両団地の四万九千五百平方メートルは引き続き分譲しているが、このうち約一万八千平方メートルは宅地購入者の名義登記が終わっておらず、そのほとんどが頭金五万―十万円を納めた“マイホーム志願者”で三百人はいるものとみられる。

菱東東亜興業の社長は『社長とも話し合って私を中心とした債権者で会社を再建することになった。近く債権者会議を開いて現役員は総退陣してもらう。小口の土地取得契約をしている市民が多数いると聞いているので、迷惑がかからないよう全力を尽くす』といっている。

北海道新聞夕刊
1970/12/01
http://www.hokkaido-np.co.jp/

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