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1969年2月

1969年2月28日 (金)

三愛商事(株)[札幌市]

とんだ“土地でもうけよう”三愛商事ダウン 会社に押しかける債権者

不動産会社の三愛商事会社(本社・札幌市、資本金百万円)は二月二十八日、六百六十万円の手形が不渡りになり、三日までに六百万円を買い戻したが、結局残り六十万円の資金ぐりがつかず、銀行取り引き停止処分を受け、経営が行きづまった。

同社は四十年設立され、最盛期には年商八億円、道内に二支店、三営業所を持っていたが、昨年秋の社員の不正事件をきっかけに経営が悪化、二月分の従業員の給与も払えないほど追いつめられていた。

青木一起専務の説明だと、債権者は約二百人、負債総額は税金滞納分二千万円をふくめて約一億一千万円。現在、再建計画を検討中だが、営業は続け、債務返済に全力をあげたい、としており、近く債権者大会を開く。

同社は『宇宙時代の財産づくり』というキャッチフレーズで、投資を中心にした独特な商法を取り入れ、分譲地をあっせん、将来、年2割の利幅に相当する買い主を紹介する―というもの。セールスマンの一部には『一年持っていれば二割の利子をつけて買いもどす』と約束して売りつける例もあった。景気がよいうちは、他に転売することで切り抜けてきたが、不況時を迎えて、そうした約束の履行をせまられ、会社は手形を発行、ついに決済不能におちいった。

行きづまりが表面化した六日朝、札幌市駅前通り第一ビル内の同社には次々と債権者が押しかけ、会長、社長は『手形は買いもどす。めいわくはかけないので安心してほしい』と説得していた。

一方、これより前、道警本部に土地を買った人の訴えが相次いで出されて、捜査二課では詐欺の疑いがあるとして内偵していた。すでにこれまで百人近くから事情を聞いているが、最近、こうした訴えがさらにふえているため、近く会長ら会社幹部を呼び、本格的な取り調べを行なう方針。

北海道新聞
1969/03/06
http://www.hokkaido-np.co.jp/

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