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1968年6月 7日 (金)

クレードル興農(株)[喜茂別町]

『クレードル』倒産 負債総額三十数億円に

クレードル興農株式会社(菊池久治代表取締役、本社後志管内喜茂別町、資本金一億四千万円)は経営の行き詰まりから七日、札幌地裁に会社更生法の適用を申請、同地裁は八日付で保全処分命令を出した。同社の負債総額は三十数億円に達するものと推定されるが、この負債総額は、これまで道内最大の倒産だった道木材化学の約十五億円を大きく上回るもので、各業界に大きな波紋を呼ぶものとみられている。

同社はアスパラガスかん詰め製造のトップメーカーで、年商約二十五億円。業績悪化のおもな原因は、過大設備投資のシワ寄せによる運転資金の不足、代金回収の長期化、台湾産アスパラの進出による輸出の不振、経費増などとみられ、六月一日には前社長の丸子斉氏が経営行き詰まりの責任を負って辞任している。

負債額は農林中金から長期借り入れ金三億円をはじめ、北信連、市中金融機関、北海製缶など取り引き先などを含め三十数億円にのぼるものと推定される。これまで道内で発生した倒産の大きなものは、道木材化学の十四億八千万円(三十九年)北王製油の十四億円(四十三年)道東農機の十二億円(四十二年)田畑組の十億円(同)北農機の九億六千万円(四十一年)熊谷商店の八億円(四十二年)で、同社の負債総額はこれを大幅に上回っている。

同社に出資しているのは喜茂別、伊達、留寿都の各農協、耕作組合のほか、耕作農家の出資もあり、その影響はかなり大きい。しかも、この二、三年の積極的な設備投資で、アスパラガスだけでなく、マッシュポテト、スイートコーン、グリンピース、水産物、果実のかん詰めなどの製造に幅広く手を染めており、農機具メーカーの倒産とは別の面の“農民資本による企業経営のあり方”が論議を呼ぶことになろう。

ところで、アスパラガス生産は最盛期を迎えているため、同社はとりあえず新会社・道南アスパラ(代表者、阿部喜茂別農協組合長、資本金五百万円)を設立、新会社で操業しているが、このような措置に対して大口債権者のうちには不満を持つ向きもあるといわれ、二十一日札幌市で開かれる債権者会議で、どのような態度を打ち出すか、注目される。

北海道新聞
1968/06/10
http://www.hokkaido-np.co.jp/

 

更生手続開始(昭和43年(ミ)第1号)


クレードル興農(株)(虻田郡喜茂別町字喜茂別83番地)は7月20日、札幌地裁から更生手続開始決定を受けた。

管財人の住所および氏名 札幌市南11条西13丁目961番地 高田富與。

更生債権および更生担保権の届出期間は昭和43年8月24日まで、第1回関係人集会期日は昭和43年9月16日午後1時、場所・札幌市北1条西2丁目北海道経済センター8階ホール、会議の目的・イ、管財人の調査報告聴取 ロ、管財人、利害関係人からの管財人の選任、会社の業務、財産の管理に関する意見の聴取、更生債権および更生担保権調査の期日は昭和43年9月16日午後1時、場所・札幌市北1条西2丁目北海道経済センター8階ホール。

更生会社の債務者および更生会社の財産の所持者は、更生会社に弁済し、またはその財産を交付してはならない。右弁済または財産の交付は、更生手続中においては、すべて管財人に対してしなければならない。右の者らは、右の債務を負担することまたは右財産を所持することを昭和43年8月17日までに管財人に届け出なければならない。

1968/07/25
札幌地方裁判所会社更生事件係
 

フォト海道(道新写真データベース)
【写真説明】負債総額30数億円をかかえて倒産した後志管内喜茂別町のクレードル興農本社 掲載 1968/06/11

 

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