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1964年1月10日 (金)

橋本通運産業(株)[室蘭市]

会社整理開始(昭和38年(ヒ)第17号)

橋本通運産業(株)(室蘭市大町102番地)は1月10日、札幌地裁から会社整理手続開始決定を受けた。

1964/01/18
札幌地方裁判所民事第一部

 
主文
被申立人橋本通運産業株式会社につき整理の開始を命ずる。

理由
申立人提出の疏明資料および検査役富田政儀の検査報告書によれば、次の事実を認めることができる。

申立人は被申立人の取締役である。被申立人は昭和二十年十二月二十九日設立され、現在資本金七八〇万円の会社で、職員四五名、従業員三一名、トラツク五〇輛、重車輛一八輛、輸送用小型車四輛を擁して、主として室蘭港を中心とする港湾運送業およびい振日高一円の一般区域貨物運送事業にあたつており、就中富士製鉄株式会社室蘭製鉄所および富士セメント株式会社の原材料並びに製品の輸送および荷役、出光興産株式会社室蘭油槽所における油の輸送および荷役並びにドラム罐整型修理塗装等の一貫作業を請負い、これら企業に密接に依存している。ところで、富士製鉄は昭和三十四年度から約四〇〇億円にのぼる第三次合理化並びに設備拡張計画の実施にあたつたため、その作業請負業者である被申立人の請負作業も増加し、そのための車輛諸材料の購入は飛躍的に増大し、作業人員も増加した。これら設備投資等の所要資金は金融機関からの借入金によりまかなわれたが、富士製鉄からの作業請負収入も増加したので、昭和三十六年度までは事業も正常に運営されてきた。

ところが、昭和三十七年五月にいたり、富士製鉄は鉄鋼業界の過剰生産による製品価格の低落に対処するため四割操短の生産制限措置をとつたため、被申立人の富士製鉄からの作業収入が急減したうえに、金融引締政策の影響をうけて金融機関からの借入が抑制されるにいたつた。加えて、同年四月に被申立人の取締役金田誉吉が経営する大洋建設株式会社が倒産したことにより被申立人に対する金融機関の疑惑が強まり、これらの結果昭和三十七年度の不足資金約六五〇〇万円に対する金融機関からの長期借入は全面的に不調に終つた。そして同年十月内整理に入りながら操業を続けてきたが、業績は悪化の一途をたどり遂に昭和三十八年七月末手形不渡を出すにいたつた。

かくして、被申立人は昭和三十八年十月三十一日現在において、資産合計二億四八〇〇万円に対し、負債合計三億〇七九二万三一七五円に達し、債務超過の状況にある。

なお、被申立人は現在においても操業を継続しているのであるが、前記各企業との取引は今後とも継続される見通しが強いので、これによる営業利益に加えて会社資産を適当に処分して得られる収益等をもつて負債を処理するにつき債権者の支持が得られるならば、被申立人の更生もまた必ずしも不可能ではないと考えられる。

以上の事実に徴するときは、被申立人につき整理の開始を求める申立人の本件申立は理由があるものというべきである。
よつて主文のとおり決定する。

昭和三十八年一月十日
札幌地方裁判所民事第一部

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